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3. スギ B : 「飫肥(おび)杉」と「三部一山の法」 | |
今回は、宮崎県南部の日南市周辺で植林されている「飫肥(おび)杉」を紹介します。 「飫肥杉」の名は、飫肥藩が藩の財政を支えるため植林を開始したことに由来しています。スタートは江戸初期とされ、1686年(貞享3年)に運河が完成し、出荷量が増大し以後メジャーブランドとなりました。ただ、伐採量に植林が追いつかなくなり危機を迎えます。そこで、1718年(享保3年)に藩主の伊東裕実が地元民に植林の協力を求め、代わりに利益の2分の1を配分すると言う、官民一体の強化策を打ち出し、発展の基盤を築きました。 さらに、1791年(寛政3年)には民間の財力をより有効に活用するため、利益の3分の2を住民に配分すると言う「三部一山の法」を定め、長期的な発展を遂げます。藩が利益を独占するのではなく、民間資本をより有効に使い、相互発展を遂げたモデルケースにもなったわけです。そして、日南市周辺だけはなく、宮崎市、都城市等にも植林範囲を広げ、宮崎県自体の重要産業となって行きます。 しかし、植林範囲の拡大と反比例し、需要の減退、労働力不足などの逆境に直面するようになりました。結果、荒れた森林が増加し、社会に負の利益をもたらすようにもなっています。政府の見通しの甘さによるもので、非常に残念なことです。 「飫肥杉」の特性としては、樹脂を多く含む、成長が早く軽い、弾力性に富む、などを上げることができます。この特性を活かし、一時期は造船用材として多用されました。しかし、1960年代を境に市場が激減し、現在では建築材が主用途となっています。ただ、市場の低迷、外材の台頭などの影響で、窮地に至っていることは、他地区の状況と同じです。地元官庁、林業組合などの協力で振興策も講じられています。しかし、お役所頼み、利権主義の体質が強く殆ど成果を上げていません。もう一度、飫肥藩の「三部一山」の精神を思い出して欲しいものです。 ひと口アドバイス。 |
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「飫肥杉」の人工林 しかし、このように管理された森林は ごく一部に過ぎない |
飫肥杉」の林 旧飫肥城、本丸付近 |
「飫肥杉」の貯木場にて |
「飫肥杉」の原木 芯材に赤系と黒系があり、赤系が純系とされている |
製材された「飫肥杉」 一時期、造船用材としても多用された |
振興策として作られた飫肥杉ランド どこか間違っていませんか |
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