◇クリスマスローズ
今月は、冬から春にかけて、花の少ないこの季節に、気品に満ちた花を付ける、“クリスマスローズ”を紹介しましょう。
冬枯れで、花の色が庭から消えて、殺風景な中、そっとうつむきかげんに咲く・・・
クリスマスローズはそんな花です。クリスマスローズ、この名前を耳にすると、「なんて素敵な名前なのかしら!」と思いますよね。このロマンチックな名前は、英国でクリスマスの頃に花が咲くことからつけられました。この花は、寒さに強く、丈夫な性質で明るい半日陰を好みます。本当に好きな場所は、夏は茂った葉で木陰ができて、冬には葉が落ち、たっぷり日のあたる、落葉樹の下のような所です。
そして、庭に植えたクリスマスローズは、ほとんど世話いらずで、毎年花を咲かせてくれます。大きくなるには、3年ほどかかりますが、大株に育って花をつけた姿は、バラのように存在感があり、みごとなまでに美しいのです。たくましさと、清楚さが備わった、まるで日本女性のような花ですね。
クリスマスローズには、いろいろな花色があります。清潔な純白な花は、雪の精のように美しく深い緑の葉に良く映えます。また、赤紫の花は、冬、銀世界の風景に輝きます。花だけでなく、常緑の葉は、一年中、青々と美しく、葉っぱだけでも楽しませてくれます。決して派手すぎない落ち着いた彩りは、洋風だけでなく和風ガーデンにも似合います。
そんなクリスマスローズは、茶花としても愛されているのです。クリスマスローズは、毎年、株を増やしてくれる理想の花。冬の寂しげな庭に花色をつける、救世主でもあるのです。そして、地植えだけでなく、鉢植えにするといろんな場所にレイアウトして楽しむ事ができます。鉢の種類や大きさで変化をつけて、小さな庭や、ベランダでも楽しめます。この場合、水はけが良いように、赤玉土を混ぜて用土を準備すると良いでしょう。
そして、美しく咲いたクリスマスローズを切り花にして、窓辺に飾ってみて下さい。木漏れ日を浴びて、神秘的に輝きます。
あなたの庭にも植えてみませんか?
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