◇古い土の再生
今月は古い土の再生について考えてみましょう。
季節が良くなって、どこのお家でもキレイなお花が植えてあります。花壇や大小さまざまなプランター、鉢・・それぞれにあふれんばかりの花が咲いていますね。それでも、かわいい花を見ると、またまた買ってしまいます。そして、どんどん増えていきますよね。
このようなプランターや鉢の花を植え替えるとき、困るのは、使った土なのです。
春や秋から約1年の間、植物を栽培していた鉢土には、植物の枯れ葉や古い根、栽培中に発生した病気の菌、害虫やその卵などが入っていることがよくあります。また何度も水やりしているため、土の団粒構造がくずれ、粉のようになって水はけや通気性も悪くなっています。
しかし、1年たった土は培養度がなじみ、より良い土になっているはずなのです。そこで、この良くなっている土を生かしつつ、不純物を取り除き、悪くなっている排水性や保水性を改善して、古土を再生しましょう。
まず、不純物を取り除くことから始めましょう。ビニールシートなどの上に古土をひっくり返し、ごろ土や、古い根、枯れ葉、肥料のかすなどを丁寧に取り除きます。さらに、ふるいを使います。7〜10mm目のふるいで、残りの不純物を取り除きます。ふるいにかけることによって、土の粒子が空気に触れ、悪いバクテリアが減る効果があります。
土の消毒方法は、真夏と真冬では違います。まず、土を水はけの良い容器に入れ、ジョウロで十分水をかけます。真冬の場合、そのまま戸外に置いて冬の霜と寒さにあわせ、春まで3週間に1回ぐらいの間隔で、上下を入れ替えるように土を混ぜます。こうすると湿らせた土の中まで霜が降り、病害虫が駆除されます。土が霜にあたると風化するので土質がよくなり、さらさらになります。
真夏の場合は、湿った土をポリ袋に3分の1程入れ密封します。コンクリートの床面に平たく置き密封します。こうすると太陽熱の効果で古土を蒸気消毒し、病気や害虫を駆除します。土が水分を含んでいなければ効果はありません。消毒効果をもっと高めたいときは、水のかわりに、80〜100℃の熱湯を流れ出すほど、たっぷりかけて下さいね。
こうして再生した土に、新しい土を2〜3割(赤玉土7、腐葉土3)加えてください。これで、いつでも再利用できる土になりました。リサイクルの時代です。ひと手間かければ、立派な再生用度に変身します。リサイクルの時代!! 挑戦してみませんか?
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