◇6月の花 あじさい
あじさいが文献に登場したのは「万葉集」です。歴史の古いあじさいが七変化と呼ばれ、梅雨時期の花というイメージは江戸時代からはじまったようです。あじさいは栽培がとても簡単なので、あなたのお庭にもあじさいを植えてみませんか?
本来あじさいは半日陰で、湿気の多いところに自生しています。西日の当たらない木陰や建物の影などで湿地帯であれば問題なく育ちます。日当たりのよいところでも常時水やりができれば元気に育ちますが、極端な日陰や過湿の所では草丈が徒長したり根腐れすることがあります。
水はけの良い土を好み、酸性土によって花の色が変わる性質があります。酸性土が強いと青色になり、アルカリ性土が強いとピンク色になります。鹿沼土やピートモスは酸性なので青系の花になります。ピンク色をきれいに発色させたい場合はピートモスのかわりに腐葉土を用い、過リン酸石灰を1,000倍に薄めたものをまんべんなく土にかけると良いでしょう。
あじさいは特別注意しなければならない病虫害は少なく、育てやすい丈夫な植物です。気をつけなければならないのは、切り戻しです。あじさいは今年咲いた部分のちょうど下の部分の芽が花芽になるので、切り過ぎると次の年の花が咲かなくなります。花の咲いた枝は切っても、今年花が咲かなかった枝は残しましょう。あじさいの花が終わったらできるだけ早く切り戻しをしましょう。9月などにばっさり切ってしまうと翌年の花芽がなくなってしまうことがありますから注意しましょう。
あじさいは挿し木でふやすことができます。6月上旬頃、花のついていない先端を15センチくらい切り取って、砂を入れた鉢などに挿します。1ケ月くらいで根ができますがそれまでは半日陰の場所に置くようにしましょう。土にさす部分ぼ葉はとりのぞいてくださいね。あじさいは自然樹形で楽しむ木なので、かなり広いスペースをとって植えるのが基本です。樹形を整えたりせずに放任することが立派な花を咲かせることになります。
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