◇多年草の手入れ
多年草は自然な落ち着きや季節感があって、使いやすく、さまざまな表情を見せてくれます。多年草には、冬に地上部が枯れてしまうもの(宿根草)と常緑のものがあります。植えっぱなしでほとんど手がかからない多年草は何年も草姿を維持することができ、特に大株に育てたほうが見た感じもよくなります。
普段の手入れは花柄を取り除いたり追肥をしたりします。冬、地上部が枯れたら根元で切り取って枯れ葉、枯れ枝を根元に敷いておくと有機物の補給、防寒、乾燥防止、雑草押さえなどの効果があります。
場所や見た目などで枯れ葉を撤去する場合は腐葉土や堆肥を施し、バークチップなどを敷いておくとよいでしょう。株が大きくなりすぎたり、花つきが悪くなったりしたときは、株を掘りあげ土壌改良したり、株分けをしましょう。株分けをする時は、掘りあげた株の土を十分落とし、根を傷めない事です。キキョウなど茎立ちするものは込み過ぎないよう、光にできるだけ当てるためにも間引いておきましょう。
アジュガやワイルドストロベリーなどのほふくタイプのものは、茎やランナーを好きなところに伸ばし、その先に子株ができます。土に腐葉土などをたっぷり混ぜて子株を切り取って植え付けます。放っておくと周囲へ広がりすぎるので、間引いたりしてバランスを保ちましょう。
それから、害虫、病気対策も注意する必要があります。多年草を一番困らせる害虫の一つはナメクジです。ナメクジはやわらかい新芽を全て食べてしまいます。見つけたら専用の薬で駆除してくださいね。それから以前ご紹介した「小さな容器にビールを入れておく」という方法も結構効果的です。多年草に限らず病害虫を予防する最善策は、植物に応じた適切な日照、水やり、肥料などの生育環境と鉢や土などのメンテナンスを日頃から気を付けることだと思います。
多年草は、たくさんの種類があり、一度植えると数年間植え替える必要がないので手間が省け経済的です。多年草と一年草を上手く使って庭造りができたらいいですね。
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