◇冬越しの注意点
今月はこれからやってくる厳しい冬に向けて基本的な注意点を見直しましょう。
植物はそれぞれ原産地によって耐寒性が違っています。マイナス1〜マイナス2℃の植物が凍る寸前の温度を境に、寒害を受けるものと受けないものに分かれます。氷温以下でも寒害を受けなければ耐寒性が強いと言い、氷温より高い温度で寒害を受ければ耐寒性が弱いと言います。
氷温前後までは大丈夫な植物を半耐寒性とも言います。半耐寒性の植物は、寒すぎると枯れてしまうし、暖かすぎると徒長して姿が乱れ、軟弱に育ちます。半耐寒性植物は一番注意が必要かもしれませんね。
植物の中には10℃以下になると枯れてしまうものもあります。また同じ植物でも育った環境で変わってきます。つまり温室で育ったものと屋外で自然に育ったものでは強さも違ってくる訳です。そして耐寒性が強いものでも霜があたると弱ってしまうものも多いのです。植物の性質によって、鉢植えにし、軒先に移動したり、室内に入れたりして管理することが必要ですね。
花壇では地面にやわらかいピートモスを敷き詰めたりして霜から守ってやる方法もあります。室内に入れたから安心という訳にはいきません。注意したいのが室内暖房です。冬の室内は暖房するので思ったよりも乾燥しています。植物にとっても人にとっても極度な乾燥は良い状態ではありません。霧吹きで水分の補給をしたり、時には加湿器などで室内の空中湿度を高めてやることも必要かもしれません。
もう一つ注意したいのが冬の水遣りです。屋外の植物は、冬は成長が鈍り多くの水を必要としません。気温の低い早朝を避け気温が上昇した午前中にたっぷりと水遣りをしましょう。夕方遅くの水遣りは夜に気温が下がって凍ってしまったり、鉢内に残った水で根ぐされをおこしたりするので避けましょう。
冬越しのためにいろいろと手をかけるのは必要なのですが、手をかけすぎると植物も過保護になります。あまり甘やかすに冬越しのお手伝いをしましょう。
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